自称「写真が下手」なあなたへ

こちらのツイートがなかなかに反応いただけたので、加筆修正を加えて少しまとめようかと思います。


さて。

突然ですが私は女の子大好き、女の子の味方、を公言して参りました。

撮影会モデルとして活動させていただき4年ほど。

モデルという立場、またファッションという業界柄でしょうか、男性よりも女性と話すことが圧倒的に多く、いろんな女の子を見てきましたし、お話して、好きを深めてきました。


いままで自信のない女の子に大丈夫可愛いよ綺麗だよ最高だよ大好きだよ!!!!と伝えて参りましたが(そしてそれもツイートしまくってるので今度まとめられたらいいなと思っていますが)今回はカメラマンさん向けのお話をさせていただきました。

かなり正直なことが書かれておりますが、あくまでも私個人の意見としてお読みいただき、他のモデルさんなどに押し付けないようお願いします。







「自信がない…」

「もうポトレやめようかな…」

「写真下手だし…」

「俺よりもっと上手な人に撮ってもらってるじゃん」

「俺が撮らなくても他の人が撮るよね」






「もう、写真、やめるわ」






カメラマンさんに言われるたび、ツイートを見るたび、Instagramのストーリーを見るたび、悲しくなるお言葉たちです。

「そんなことないよ」

そう言うのは簡単ですが、もう少し正直に、もう少し掘り下げていきます。









結論から先に申し上げますと、「写真が上手」「写真が下手」は写真雑誌に投稿して所謂プロカメラマンと呼ばれる方々の批評が欲しい・批評により上手い下手を決めている・コンテストや雑誌により評価されることを目指しているカメラマンさん以外は気にしなくていいです。

というか、気にしないでください。

だって皆さんが気軽に写真をあげていらっしゃるSNSは、コンテストじゃないです。



上記のプロカメラマンさんが批評する上手い・下手は私のような一個人の預かりしれない様々な技術やバランスで成り立っている物ですし(そしてそれを判断するには更なる知識や年月、努力、技術が必要なのでしょう。プロとは、審査員とはそういうものである・あるべきだと私は思っています)、更に言ってしまえば批評する方の好みも少なからず反映されています。

当たり前です、人間なので。

そう、人間なので、好き嫌いがあるのです。






上手い、下手の定義は何でしょう?





想像してみてください。

ロケーションが良いこと?

モデルの容姿?服装?表情?ポージング?

光の当たり方?距離感?

ピントがどこにあるのか?

構図?質感?ライティング?

他にも色々挙げられますが、いまあなたが想像した好みが、上手、ではないですか?




カメラマンさんご自分の好みに近ければ近いほど、それは上手、と言って良いものではないでしょうか。

どれを優先しますか?

広大なロケーションを活かせること、モデルのポーズがビシッと決まっていることを優先する方もいます。

街中で、ちょっとブレていたとしても楽しそうな日常の雰囲気であることを優先する方もいます。

モデルの顔ではなく、後ろ姿やパーツ撮りで、表情よりその場の空気感や雰囲気を伝えたい方もいますよね。

どれも素晴らしいです。

大好きです。

一枚一枚、写真を想像してみてください。

そこに優劣はなく、あるのはただ「好み」でしょう。





上手い下手なんて関係ないよ!と言うつもりはさらさらありません。

少なからず、皆さん技術の向上を求めながら「もっと良い写真を!もっと上手に撮りたい!」とどこかで思ってらっしゃると思うので。

写真雑誌、YouTube、TwitterにInstagram…

昨今は手軽に「技術」を知る術がたくさんあります。

SNSで目にしたアドバイスを実践して、良い写真が撮れた!って方もいらっしゃしますよね。

技術の向上を求める…とっても良いことだと思います。

でも、特にポートレートカメラマンさん。

あなたの写している被写物は、人間だということを忘れないで。





改めて、というか、保険に保険をかけまくるタイプのビビリなので何度も言わせていただきますが、私個人の意見だから!

私個人の意見だから、違うことを思うモデルさんも勿論居ると思うのだけど、

「上手く撮れなくてごめん」や「俺、写真下手くそだから」、「今日は上手に撮れなかった」は、ごめんね、少しだけ傷つくのです。

私にも原因あったなかあ、とちょっと思います。

ちょっとじゃないかな、うーんなんというか、胸の奥底にずーんと思い何かが広がって、寝る前に少しだけ思い返して、思わずため息をついてしまうようなそんな感じでしょうか。

上手に撮れるよう誘導するのが良いモデル、と仰る方も居ますし、そんな素敵なモデルさんを実際に知っているので、力不足…!とやきもきしたことも事実一度や二度ではありません。




あ、機材トラブルはまた別次元ね!機材はなんかもう、どうしようもなく機嫌悪くて言うこと聞いてくれないときあるから!あいつら!詳しくなくてもわかるから大丈夫!ストロボ動かなくてパニクるカメラマンさんもよくいるけど大抵モデルはそこまで気にしてないからゆっくり落ち着いて動作確認して大丈夫です!!






脱線した。







上手く撮れたよ!は勿論嬉しい。

理想に思うお写真が撮れて、納得して帰ってくれたならやったぜ!と思う。

謙遜でも、「下手でごめんね」には「そんなことないよ」しか言えない。

本人が心の底から思ってて改善したいことなら全否定できないし。

だって心の内で誰がどう思ってるかなんて、誰にもわからなくないですか?

言われたことが真実、目の前の表情が真実だよ。

構って欲しいから、寂しいから、本心とちょっとずれたことをついつい口に出してしまうのも、わかる。すごくわかります。

でもそれって、長い目で考えて幸せなことかな。





あなたが写真を嫌いでないのなら、

楽しんで撮ってくれているのなら、「楽しかった」って言って欲しい。

それが本心なら。

楽しくないときは無理に言わないでもいい。

でも、楽しく撮ってくれたら私も楽しい。

下手くそだな、って思ってもいいから、「次はもっと上手く撮るよ」って言って欲しい。

私も、次はもっと上手に写ってみせるから。

まだまだ課題はたくさんあるけど、

ロケーションやシチュエーションに合わせて衣装工夫するし、

スキンケアやメイクも自分に何が合うのか研究するし、

筋トレやダイエット、

鏡を見ればポージングや表情の作り方も研究する。


あなたが「好き」で「楽しい」写真を何か教えてほしい。


掴みきれてないなら一緒に探させてほしい。


探す前に、下手だからって自分を諦めないで。






いやほんと、写真を撮らない身としては割と本気でシャッター押せてるだけですごいんだが。






楽しいは伝染するしネガティブは引っ張られる。

一般的な定義の上手い下手は存在しないとは言えないけど、趣味でお金を払って撮影しに来てくれてるなら、楽しい時間を過ごして欲しい。

下手だ、上手くならなきゃ、よりも楽しい!上手く撮りたい!って関係性でいたいな。


技術的に写真が上手い!という評価を受けたくて、

雑誌やコンクールに応募している方はまた別として(そしてその方々が楽しく写真を撮っていないという意味ではない)

自分で自分は下手くそだ、って周りと比べて落ち込むくらいならもうぜーんぜん気にしないで楽しくいてほしい。

何度も言うけど技術は大切。

でも一朝一夕で身につくものではない、培うものだから。

センスや技術のある他人をいいなーって羨むのほんとにわかる。

私も物づくりをするから、他人を羨んで、比べて、情けなくなって、何度もやめたい、やめてやるって思ったから。






もうほんと、うまいとかへたとかぜーーーーーーーーんぜん、気にしないで。

楽しく続けていたら、「あ、こっちの角度でこう撮ったらなんかいいかんじかも?」とか「この季節はこの時間にこういう光がでるのか」とか「この機材使ってみたらかっこいい!」みたいなのがあると思う。

それ、たぶん知識とか技術の卵なので、どうか大切にしてほしい。






そしてこの支離滅裂な文章の最後に、

冒頭でも申し上げた私の「女の子大好き、大切」という信条が顔を出すのですが、

クールな撮影でもキュートな撮影でも「楽しく撮ってくれてる!嬉しい!」と感じるとノリノリになって結果的にいいお写真撮れると思うのでオススメです。

ビシッと表情やポージング決めててもカメラ向けてないときは全力笑顔で無邪気なモデルさん超かわいいからさ、ノリノリで楽しく撮っちゃうととってもいいと思う。

無邪気な笑顔かわいすぎるからついついスタジオ撮影のときちょっかいをかけてしまいますが…!ごめぬ!!!








長々と書き散らかしましたが、結論「楽しくやろうぜ」です。

ここまで読んでくれたあなたに、ありがとう。



AIIRO

ポートレートモデル・藍色のお知らせやリンク集です

0コメント

  • 1000 / 1000